おじいさんが石鹸食べた

こんにちは、救急科医師の久津(くづ)です( ̄▽ ̄)

80代のすごい認知症のおじいちゃんが、突然くちびるが腫れてきた、といって奥さんに連れ添われ救急外来にやってきた。

確かに真っ赤なタラコ唇になっている。本人に何か心当たりがないか聞いてみても、認知症がすごすぎて会話にならない。

とりあえず検査着に着替えるために服を脱がせると・・・なぜかポケットから石鹸がポロリと落ちた。

あらやだ、私の洗顔用のやつだわ。

奥さん


あらやだ、歯形がついてますけど。

チーズか何かと間違えたのか、このおじいちゃん石鹸をパクパクと食べてしまったようだ。なんと8000円もする完全植物由来の石鹸らしく、奥さんはプリプリと怒っていた。

 

製造元に問い合わせると、確かにバラだの柚だのライ麦だの植物由来の成分しかない。もともと100gの製品で、現在の石鹸の重さが84gだから、食べたのも多くて16gだろう。大したことはなさそうだ。

と思っていたがどうも様子がおかしい。涎がダラダラ口から溢れている。どうもノドが痛くて唾が飲み込めないらしい。試しに食べ物を与えてみると、食べようとしない。水も飲めない。石鹸を食べるくらい食い意地がはっているはずなのに、これはおかしい。

アレルギーを起こす食べものを飲み込むと、喉が腫れることがある。食道が腫れてものが食べられないのも困るが、なにより隣の気道が腫れて狭くなり、窒息してしまうのが問題である。腫れが引くかどうか入院して様子を見ることにした。

 

翌朝、無事タラコ唇は治っていた。食事もすべて平らげた。無事退院である。最後に、腫れが引いた証拠として、くちびるの写真を撮ってカルテに載せることにした。

救急科医 くづ

はーい、じゃあ撮りますよー
ほーい。

おじいちゃん


おじいちゃん、会心の笑顔でダブルピース。いや、そういうことじゃないんだけどな・・・

とってもいいお顔のおじいちゃんの写真が載り、実に温かい雰囲気のカルテになりましたとさ。

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