恋愛ショックプロトコール

こんばんは、救急科医師の久津(くづ)です( ̄▽ ̄)

珍しく暇な救急外来で、研修医の高崎と看護師が恋愛の話に花を咲かせていた。

高崎はちょっとした女性アイドル並の容姿だが、サバサバした性格で同性の看護師たちとも仲がいい。

どうも高崎の友人が、彼氏にこっぴどく振られたらしい。救急外来にその彼のありとあらゆる悪口が飛び交う。

そんなゆるい空気を引き裂いて、救急要請の電話が鳴る。血を吐いて倒れた50代の男性の受け入れ要請だった。血圧が下がっており、いわゆるショックの状態だという。

救急科医 くづ

50代男性、吐血ショックの患者が来るぞ!ショックプロトコールだからあと5分で来る。すぐに点滴準備!

ショックプロトコールとは、血圧の低いショック状態の患者のための特別ルールである。普段はなるべくかかりつけの病院に救急搬送するが、ショックの場合は速やかな処置が必要なのでそうと言ってはいられない。あらかじめ定められた大きな病院のうち、直近の場所へ搬送するのだ。

楽しい時間を遮られて、残念そうに高崎と看護師たちが準備のために立ち上がる。

あーあ…恋愛のショックプロトコールもあればいいのに。

研修医 高崎


準備に忙しかったが、つい振り返って聞き返してしまう。

救急科医 くづ

・・・なにそれ?
恋愛でショックを受けてる女の子を、直近の男の子とくっつけちゃうプロトコールです。

研修医 高崎

救急科医 くづ

雑すぎ。

 

その後高崎は丁寧に、かつ素早く組成処置を終わらせた。患者が入院して救急外来が空になると、再び雑な恋バナに花を咲かせるのであった。

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