患者を殴り続けていた女研修医

こんばんは、救急科医師の久津(くづ)です( ̄▽ ̄)

30代の女性が、高熱が続くといって救急車で運ばれてきた。測ってみると、40.4℃だった。息も絶え絶えである。

研修医の高崎が手早く診察して久津に報告してくる。

医インフルエンザの迅速検査は陰性でした。虫垂炎を疑う腹部所見もありません。尿所見はまだ結果待ちですが、疫学的には尿路感染が最も疑わしいとおもいます。

研修医 高崎


高崎はちょっとしたアイドル級の容姿で、声も可愛い。おまけに勤勉ときているから文句のつけようがない。

右背部の殴打痛があるので、おそらく右の腎盂腎炎でしょう。

研修医 高崎


そう、ちょっと抜けているところを除けば。

殴打(おうだ):ひどくなぐりつけること。素手または棒などで人のからだをひどくたたくこと。(デジタル大辞泉より引用)

ただしくは”右背部の叩打(こうだ)痛”である。背中の腎臓の裏のあたりを、トントンと肩たたきのような強さで叩いたときに、強く痛めば陽性である。腎臓が感染したときに現れる所見である。

救急科医 くづ

患者の右背部を殴打(おうだ)してみたのか?
・・・? はい。殴打(おうだ)痛は陽性でした。

研修医 高崎


そりゃ殴打(おうだ)すれば誰でも痛いだろう。

救急科医 くづ

いいか、高崎。医療者たるもの専門用語は正確におぼえなくちゃならん。殴打(おうだ)ってのは人をぶん殴ることだ。正しくは叩打(こうだ)痛だ。
・・・

研修医 高崎

救急科医 くづ

今までのカルテ、直せるだけ全部直せよ。公式文書だからな。
・・・

研修医 高崎


その作業の膨大さにフリーズする高崎。まぁ頑張れ。患者を殴った報いである。

2 Comments

フェル

カルテに言及されている箇所ですが、公式「文章」ではなく、公式「文書」では?

返信する

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。