人の体って汚い

こんばんは、救急科医師の久津(くづ)です( ̄▽ ̄)

ある日、検査室から「”血液培養”の”コンタミ”が増えているので、採血時の消毒を徹底してください」という依頼があった。

“血液培養”とは感染症の患者の血液の中に、なんの菌がいるか調べる検査である。そのためには採血する場所をアルコール綿でよくこすり、その上でさらに別の種類の消毒薬を塗る、といった徹底した消毒が必要になる。でなければ皮膚にいる常在菌が検出されてしまうからだ。これを”コンタミ”という。

 

久津はこの依頼を聞いて、研修医の大熊・露木・高崎にも伝達する。

救急科医 くづ

お前らも気をつけろよ。特に汚れをアルコール綿でよく擦ることが大事だ。
あー、汚い人いますもんね。アルコール綿で擦ると、茶色くなっちゃう人。

研修医 大熊

救急科医 くづ

・・・

なんとなく言い方がムカついたので、無言で大熊の腕をアルコール綿で擦り始める。

いたたっ、そんな強く擦らないでくださいよ!ってか茶色くならなくないですか普通に。

研修医 大熊


ところがアルコール綿はうっすらと茶色く染まっていた。

マジすか・・・

研修医 大熊

救急科医 くづ

きったな。
ちょっと!ヤブ先生はどうなんすか!?

研修医 大熊


そういって大熊がアルコール綿で久津の腕を擦り始める。

救急科医 くづ

おいバカ!いや、ならないから。俺はポテトチップスだって箸で食べる男だぞ!

ところがアルコール綿はうっすらと茶色く染まっていた。

救急科医 くづ

マジか・・・
おっしゃる通りアルコール綿でよく擦ることが大事なのですね。

研修医 露木


そうフォロー?を入れる露木を、久津と大熊の2人でジッと見つめる。

・・・僕の腕でよければ試してください。

研修医 露木


大熊が間髪入れずにアルコール綿で露木の腕を擦り始める。

やっぱりアルコール綿はうっすらと茶色く染まっていた。

・・・

研修医 露木

これはあれだ。みんなアルコール綿で強く擦れば茶色くなるってことスよね?・・・高橋!

研修医 大熊

は?

研修医 高崎

なんでもないです。

研修医 大熊

 

人類みな腕をアルコール綿で強く擦れば茶色くなるのか、それとも我々3人がたまたま不潔なだけなのか、真相は闇の中となった。ただ分かったのは、血液培養を取る前にはアルコール綿でよく擦るべき、ということ。