尿道をこっちに向けるな

こんばんは、救急科医師の久津(くづ)です( ̄▽ ̄)

60代の男性が、突然会話の辻褄が合わなくなった、ということで救急車で運ばれてきた。頭のCTスキャンを撮影すると、脳出血であることが分かった。

ただちに脳の浮腫みをとる点滴を行い、手術の準備が整うまでの間、脳へのダメージがこれ以上広がらないようにする。ただしこの点滴には副作用がある。ものすごい勢いでオシッコが出るのだ。

このままでは漏らしてしまうので、尿道カテーテルという細い管を尿道に挿入しなければならない。そうすると膀胱に溜まったオシッコが自動的に管を通って付属の袋に溜まるので、漏らす心配がない。

 

研修医の露木が患者の下着を下ろして尿道カテーテルの準備をしていると、突然患者が吐き始めた。嘔吐は脳出血の症状の一つである。吐物で窒息しないようにあわてて横を向けさせる。

間一髪窒息はしなかったようだ。と安心したのもつかの間、むき出しのままのペニスから勢いよくオシッコが噴出した。露木がギリギリ身をよじってなんとかオシッコをかわす。踏んだり蹴ったりとはこのことである。

 

オシッコがひと段落したところで、露木が改めて尿道カテーテルを挿入しようとする。早くしないといつ次弾が発射されるか分からない。

救急科医 くづ

露木、ペニスを自分に向けて作業するとかかっちゃうよ。
たしかに。

研修医 露木


そういって露木は患者のペニスをおもむろに久津の方に向ける。

救急科医 くづ

うわっっ、よせっっ。だからといって俺に向けるなっっ。
あっ、あっ、すいませんっ。

研修医 露木


今度は患者の顔にペニスを向ける露木。

救急科医 くづ

うーん、これはこれでヤバイ気が・・・まぁ早いとこ蓋しちまえ!

露木が素早く尿道カテーテルを挿入し、事なきを得た。

 

シリアスな状況なはずがとんだ茶番になってしまった。だが素早い治療介入のかいあってか手術後の経過は良好のようだ。どんなときでも平常心は大事ですね( ̄▽ ̄)

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